翌日。 アリーナは復活していた。すぐにクリフトの部屋に行く。 「クリフト!ほら、治った、むかむか!」 「よかったですね」 「心配した?」 「それはもう……。でもマーニャさんのおっしゃったことは、全然心配していませんでした」 「は?マーニャがなんか言ったの?」 「……聞いてもいいですか、姫様」 「うん?」 「あの、何か遅れていることがあるのですか」 「ああー、マーニャったら、そんなこと言ったの。うん、あるよ」 「よろしかったらお聞かせ願えませんか」 「笑わないでね」 「はい」 「戦闘がね…」 「は?」 「最近スランプなのよ、ここのとこ、ずっと遅れてるの、テンポが」 「?」 「こないだキラーピアスを買ってもらって装備したでしょ、慣れてないんだと思うの。二発目がワンテンポ遅れて発動するのよ。でもほかの人は気づいてないと思ってたんだけど、マーニャはすごいわ」 「そんなのが遅れていることと赤ちゃんと、どういう関係があるんだろう…」 「ん?何か言った?クリフト」 「あ、いえ、独り言です」 「とにかく今日はもう大丈夫!戦闘頑張るわ!」 クリフトは心から安堵した顔を見せた。 |