結局アリーナは、ぱふぱふが何やらわからない。
そんなところへ、すっかりできあがって、ご機嫌のブライたちが帰ってきた。

「あ、ブライ!聞きたいことがあるの!教えて欲しいの!」
「ほう。姫、そういう向上心は大変よいことですぞ。何をお教えしましょうかの?」
「ぱふぱふって何?」
ライアンもトルネコも立ちすくむ。しかし一番固まっていたのはブライだった。
「ひ、姫。一体どこでその言葉を…」
「うん、酒場の2階はね、ぱふぱふの部屋だって、マーニャが言ってた」
「マーニャ殿は、まったく…」
「そのぱふぱふをね、ブライに試してみろだって」
「……!!」
ブライはもはや混乱状態だった。
「ひ、姫…。わしはもう休みますぞ…」
「ちょっと、ブライー」


ライアンの部屋。
「ライアンさんはわかるでしょ」
「うむう…アリーナ殿。拙者は一度、すばらしいぱふぱふを見たことがあるのですがな」
「ええっ!」
「バトランドの城下町に、行方不明のご主人を待ち続けているご婦人がおられた」
「うんうん」
「ところがそのご主人は、イムルの村で記憶喪失になっておられた。それで拙者はそのご婦人をその村へお連れ申した」
「それから?」
「ご婦人は、記憶喪失のご主人にぱふぱふを試みられた。やはり愛の力は強いと思いましたな。ご主人は見事記憶を取り戻された」
「それはすごいわ!ぱふぱふって愛を取り戻すものなのね!」
「うむ。そういうこともあるということですな」


トルネコの部屋。
「…という話をライアンさんはしてくれたの」
「なかなかよいお話ですな」
「そうでしょう?トルネコさんは経験ある?」
「うーん。ぱふぱふは、愛を深めるのにはよいのかも。私の見立てではそうですね」
「えっ?愛を取り戻すんじゃないの?」
「まあ、そういうこともあるでしょうが」
「じゃあ愛を深め、愛を取り戻すすごいアイテムなのね!」
「アイテム…」






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